「この子には、ちゃんと“居場所”がある

母として安心できた日

 うちの息子(A)は、軽度の知的障害があります。
 家庭での暮らしには限界を感じていましたが、親としてはやはり不安で……。
 本人がうまく馴染めなかったらどうしよう。職員さんに迷惑をかけたらどうしよう。
 そんな気持ちを抱えながら、グループホームを探していました。

 このホームを選んだのは、見学のときに息子が笑ったからです。
 職員さんが、どんな質問にも丁寧に答えてくださり、「まずは“安心”できることが第一ですよ」と言ってくださったのが印象的でした。

 入居してから最初の週末。
 施設のInstagramに、彼がレクリエーションで作ったカラフルな作品が載っていました。
 スタッフさんがそっと寄り添いながら手を動かす姿、一緒に笑っている他の利用者さんの表情を見て、「ああ、この子にはちゃんと“居場所”がある」と、胸があたたかくなったのです。

 それから数週間後、本人の口から「ここ、好きかも」と、ポツリとこぼれたときは涙が出ました。

 親がどんなに頑張っても叶えられない“社会とのつながり”を、このホームは少しずつ築いてくれています。

 障害があるからこそ、安心して生活できる場所が必要。
 ここには、それがあります。
 そして、あたたかく見守ってくれる人たちがいます。

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