「家では引きこもっていた息子が、“ただいま”と言える場所を見つけました」

 息子は高校卒業後、うつ病を発症し、その後統合失調症と診断されました。
 数年間、家の中で引きこもるような生活が続き、家族もどうしたら良いか分からずにいました。

 医師や支援員の方にすすめられて、地域の障害者グループホームを見学しましたが、「集団生活なんて無理」と拒否反応を示していた息子。
 それでも何度か見学を重ねるうち、スタッフさんの声かけや、“やさしい空気感”に少しずつ心を開くようになりました。

 ある日、「1泊だけ行ってみようかな」と息子が言ったのが、私には本当に嬉しかったんです。
 最初は表情も硬く、うつむきがちだったのに、今では週に1度はホームの仲間と夕食の準備をし、ときには冗談を言い合うまでになりました。

 「おかえり」と迎えてくれる人がいて、「ただいま」と言える場所がある。
 それは本人だけでなく、親である私たちにとっても、大きな安心につながっています。

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